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KODAWARI

こんにちは、㈱秋葉工務店 秋葉智です。


毎月ニュースレターでお届けしていた情報を、もっと手軽にたくさんの方に見ていただきたいと思い、これからブログでちょくちょく発信してゆきますので、よろしくお願いいたします。


今回は外壁の歴史についてのお話です。

日本は、温暖湿潤気候という1年中雨の多い気候の国です。昔の農家の家と言えば、床が高く風通しを良くし、屋根は直接雨が外壁にかからないよう軒先が長く、外壁はワラで編んだ施工の「土壁」で通風性を良くした木造軸組み工法の家。というのが、50年、100年経過しても大丈夫なように、日本の先人の知恵による家の建て方でした。そしてその建物は温暖湿潤気候の日本にとって理想的な住まいでした。

現在、日本の住宅で使われている屋根・外壁材の多くは、それぞれメンテナンス時期があり、多くは塗装というメンテナンスが必要になります。

ではなぜ昔と同じように50年、100年耐えられるよう風土に合わせた家づくりが変わってきたのでしょう?


敷地の問題

大きい土地に家を建てる場合、外壁に直接雨がかからないよう軒先を長く出し家を建てる事ができますが、今の住宅地でそのような大きな土地は少なく、小さな土地で長く軒を出すとお隣さんの敷地を越境してしまう。といった事が起こります。他にも大きな土地になると、価格も高額になります。屋根の軒の出の長さが短くなった理由の一つは、敷地の問題があります。


気候の問題

昔ながらの土壁は、雨にものすごくぬれてしまうと崩れてしまう。というデメリットがあります。


そこで、均一の木の板材で下から板を重ねるように外壁を作っていきました。その外壁の工法が下見張り工法と言って、使用された均一の板材の事を下見板と言いました。

それが、今のサイディングというデザインの元になりました。昭和初期までそういうような木の外壁で多く建てられたのですが、昭和23年福井地震があり、第二次火災で福井の街が全焼してしまい、昭和25年に今の建築基準法の元になる法律ができ、外壁を防火仕様にしなさいということで、日本全国にモルタル壁という外壁材が普及しました。

当時のモルタル壁は最初に細かい砂を配合して作ったモルタルを塗り、その後2度目、3度目と粗い砂を少しづつ大きい砂粒にして、モルタル壁として外壁にしていきました。

サイディングボードが初めて誕生したのは、1974年頃になります。その当時の低層住宅の外壁は、モルタル壁という左官工が現場で仕上げる外壁材が主流だったのに対し、左官作業が不要で建設を担当する大工自身が施工できる画期的な外壁材としてサイディングボードが登場しました。

このように日本の気候と敷地の問題両方を考慮し、建築資材、施工方法などがどんどん変わってきた。という状況です。もちろん今現在も塗料や、屋根材や、外壁材の下に取り付けるシートなども性能が上がってきている為、価格と性能のバランスを見ながら耐久性やメンテナンス性を上げる事ができますので、ぜひご相談ください。


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